近年、日本でも食べられるようになってきた「ビビン麺」。
北朝鮮・平壌発祥のこの麺料理は、骨董麺(골동면:コルトンミョン)、ビビンククス(비빔국수)、ビビン冷麺(비빔냉면)とも呼ばれています。
10年ほど前から日本でも食べられるようになってきましたが、水冷麺が焼肉屋でも食べられるのに対し、ビビン麺が食べられるお店はまだまだ少ないのが現実です。
ですので今回は日本から通販で買える市販のビビン麺&チョル麺のインスタント12種類を実際に食べたレビューをご紹介します。また美味しく作るコツも載せているので参考にしてみてください。
この記事さえ読めば、今後インスタントビビン麺&チョル麺選びで失敗することは減ると思います。
※今回の企画では、amazonまたは楽天で売っているビビン麺とチョル麺を実際に購入して試食したものだけをご紹介しています。
ちなみに今回一緒に紹介しているチョル麺(쫄면:チョルミョン)とは、蕎麦粉ではなく小麦粉とじゃがいものデンプンのみで作られたビビン麺のこと。蕎麦粉を使った麺より、シコシコモチモチ感が強いのが特徴。1970年はじめに韓国仁川で誕生した比較的新しい麺料理です。
ビビン麺の歴史については以下をご覧ください。
市販のインスタントビビン麺9選
こちらではビビン麺のインスタント商品をご紹介しています。
【五星】宋家のビビム冷麺
おすすめ度
辛さの強さ
宋家のビビム冷麺は、韓国食品メーカーの五星(ゴセイ)から販売されている宋家(ソンガネ)ブランドの商品です。冷麺やチョル麺と同様に五星が押しているインスタント麺になります。
宋家のビビム冷麺の完成品はこちら。主原料が蕎麦で作られているので黒色の細麺。
甘味の強いソースのわりに牛肉エキスの旨味を感じられ、文句無しで美味しい。コシのある黒麺と絡むことによりクオリティーの高いビビン麺を食べることができます。
見た目は辛そうだが、ふんわりとした辛味程度なので子供でも大丈夫。辛いのが苦手な人はこれを選べば間違いありません。
【農心】カルビビン麺
おすすめ度
辛さの強さ
カルビビン麺は韓国のインスタントラーメン業界No.1の売上を誇る農心(ノンシム)から販売されている商品です。同じ農心のふるると比べて国内流通量が少ないインスタントビビン麺です。
カルビビン麺の完成品はこちら。乾麺を使用しています。
乾麺だけどビビン麺特有の甘辛さと麺のコシを堪能できます。辛さはそこまで辛くはないけど、辛いのが苦手な人にはおすすめしないレベル。
麺は平打ち麺でコシがあり、かつモチモチしていて私の好き系のインスタント麺です。さらに乾麺から出た油の風味がソースとマッチして、ちょっと中毒性のあるお味ですね。
【五星】宮殿ビビム冷麺
おすすめ度
辛さの強さ
宮殿ビビム冷麺は、韓国食品メーカーの五星(ゴセイ)から販売されている宮殿(クンジョン)ブランドの商品です。辛さがないので子供でも食べられるので人気です。
宮殿ビビム冷麺の完成品はこちら。主原料が蕎麦で作られているのでやや褐色がかった細麺。
甘味が強くフルーティーでかなり濃厚。辛味がほぼないので辛いのが苦手な人におすすめのビビン麺です。
少し麺のコシが足りなかったですが総合的には美味しかったです。
【LS】金家のビビン麺
おすすめ度
辛さの強さ
金家のビビン麺は、韓国食品メーカーのLS商事から販売されている麺とビビンソースを重ね合わせたものになります。麺とソースが別売りなので両方買ってようやく完成します。
金家のビビン麺の完成品はこちら。主原料が蕎麦で作られているので黒色の細麺。
辛味と甘味のバランスがよく、麺もコシがあってウマい。結構、辛いけどそれよりも旨さが勝ってしまうので、スルスルと食べられてしまいます。
ヤンニョムタレと麺のトータルバランスが良いビビン麺でした。
【農心】ふるる冷麺(ビビン冷麺)
おすすめ度
辛さの強さ
ふるる冷麺(ビビン冷麺)は韓国のインスタントラーメン業界No.1の売上を誇る農心(ノンシム)から販売されている商品です。日本のスーパーでもたまに販売しているので見たことある方もいるのではないでしょうか。
ふるる冷麺(ビビン冷麺)の完成品はこちら。主原料が蕎麦で作られているので黒色の細麺。
ツルツルシコシコの麺に甘辛いタレが絡んだビビン麺のスタンダード的なお味。辛さは抑えられていて食べやすいので、ピリ辛程度が好きな方におすすめです。
ただし、パンチがあまりないので、おそらく日本市場向けに作られた商品なんでしょうかね。
【戸田久】盛岡ビビン麺
おすすめ度
辛さの強さ
戸田久の盛岡ビビン麺は、盛岡冷麺など数多くの人気商品を手掛ける戸田久の商品です。独自の蒸練製法(ジョウレンセイホウ)によって作り出されたコシのある麺が特徴で、この麺のファンという人も全国に多くいます。
戸田久の盛岡ビビン麺の完成品はこちら。主原料が小麦で作られているので白色の太麺。
濃厚な味のビビンソースだが他の韓国のビビン麺と比べて甘味がなく、辛味も抑えめ。おそらく日本人の口に合わせた味かも。韓国のビビン麺とまったくの別系統の麺料理です。
麺は戸田久らしく、コシがあって美味しい。
【徳山】大阪鶴橋 徳山ピビン麺
おすすめ度
辛さの強さ
徳山ピビン麺は、大阪の鶴橋で半世紀以上も韓国食材を作り続けている徳山物産が手掛ける商品です。今回の記事の中で一番辛くないビビン麺でした。
徳山ピビン麺の完成品はこちら。主原料が小麦で作られているので白色のやや太麺。
濃厚な旨みと甘みが折り重なるビビンソースだけど、まったく辛くありません。完全に日本人向けのビビン麺ですが、これなら子供や辛いのが苦手な方におすすめできます。
麺もコシがあってウマいが若干、茹でるとき麺がほぐれにくかったです。
【Paldo】パルドビビン麺(袋麺タイプ)
おすすめ度
辛さの強さ
パルドビビン麺(袋麺タイプ)は韓国食品メーカーの八道から販売されている商品です。カップ麺タイプもあります。そちらもこの記事でレビューしています(後述)。
パルドビビン麺(袋麺タイプ)の完成品はこちら。乾麺を使用しています。
麺が冷麺風のコシのあるシコシコ麺ではなく、乾麺を使ったビビン麺風のインスタントラーメンといった感じでしょうか。辛いビビン味の焼きそばを食べてるような感覚になりました。
兄弟商品のカップ麺タイプに比べて冷えてる分、こちらの方が美味しい。辛さも袋麺の方が辛かったです。
【Paldo】パルドビビン麺(カップ麺タイプ)
おすすめ度
辛さの強さ
パルドビビン麺(カップ麺タイプ)は韓国食品メーカーの八道から販売されている商品です。袋麺タイプもあります。そちらもこの記事でレビューしています(先述)。
パルドビビン麺(カップ麺タイプ)の完成品はこちら。乾麺を使用しています。
袋麺と同じく、こちらも麺が冷麺風のコシのあるシコシコ麺ではありません。
あとおもしろいことに、こちらの商品はカップ麺内で調理を完結させるため、冷やして食べません。なので温かいビビン麺が食べられます。好みは人それぞれかと。私はありでした。
市販のインスタントチョル麺3選
こちらではチョル麺のインスタント商品をご紹介しています。
【宗家】生チョル麺
おすすめ度
辛さの強さ
宗家の生チョル麺は、韓国の大手食品メーカーの大象(デサン)から販売されている宗家(チョンカ)ブランドの商品です。宗家ブランドといえば、キムチが有名ですが、そのキムチと同等ランクの扱いになっています。
宗家の生チョル麺の完成品はこちら。主原料が小麦で作られているので白色の太麺。
味の特徴は辛味と甘味が抑えめでマイルドな点。あまり濃くない味付けだが、不思議と強い旨味を感じることができるので、いったん食べだすと止めることが難しくなるようなチョル麺でした。
麺は今回紹介した中では断トツでツルツルシコシコして美味かったです。ちょっとジャージャー麺の麺に近い感じがしました。
【五星】宋家のチョル麺
おすすめ度
辛さの強さ
宋家のチョル麺は、韓国食品メーカーの五星(ゴセイ)から販売されている宋家(ソンガネ)ブランドの商品です。先述した宗家と漢字が似ていますが、それとはまったく関係のないチョル麺です。
宋家の生チョル麺の完成品はこちら。主原料が小麦で作られているので白色の太麺。
かなり粘度のある甘辛いソースに、コシのある太麺が絡むのでトッポギのような美味しさを感じました。またほどよく辛いです。
麺はうどんの一歩手前レベルの太麺なので、このくらいの粘度の高いソースじゃないと、うまく絡んでくれないんだろうなと感じました。ちなみに、この粘り気は水飴によって出されています。
なかなかレベルの高い意欲作でした。
【LS】韓国風辛旨まぜそば チョル麺
おすすめ度
辛さの強さ
韓国風辛旨まぜそば チョル麺は、韓国食品メーカーのLS商事から販売されている商品です。パッケージには、いろんな野菜と混ぜ合わせて食べることを勧めています。
韓国風辛旨まぜそば チョル麺の完成品はこちら。主原料が小麦で作られているので白色の太麺。
あまり甘味がなく酸味が強めにくる。かなり好みがわかれる味。またソースが濃厚で辛いため、辛いのが苦手な人にはかなりツラいチョル麺ですね。
麺はつけ麺並にぶっ太くてコシがあるので量が多く感じました。
インスタントビビン麺&チョル麺ランキング神3
全12種類を紹介しましたが「数が多すぎて、この中から選べないよ!」というお問い合わせを頂きました。ですので実際にすべてを実食した私が絶対に買うべきインスタントビビン麺&チョル麺を厳選して3銘柄、選びました。
とりあえず以下の3銘柄を買えば、味に関しては間違いないです。
【総合1位】ソースが抜群にウマい「宋家のビビム冷麺」
こちらが今回トータルNo.1のビビン麺。甘辛いソースに旨味も感じることができるのは宋家のビビム冷麺だけでした。辛味もほとんどないので子供でも食べられるのが嬉しいですね。シコシコした麺も最高です。ぜひ万人におすすめしたいビビン麺です。
【総合2位】全体的にマイルドに仕上げた「生チョル麺」
No.2はこちら。辛味と甘味ともに抑えめで、味も濃くなく食べやすいチョル麺です。なによりも麺がめちゃくちゃウマかった。ツルツルシコシコ感は今回紹介した商品の中で一番でした。今のインスタント技術ってすごいんだなと感じさせてくれました。
【総合3位】ソースが乾麺の旨味と合体「カルビビン麺」
No.3はこちら。いわゆるシコシコとした冷麺用の麺ではなく、乾麺を使用していますが独特なモチモチ感は病みつきになります。さらに乾麺から染み出した油がソースと絡まって何とも言えない旨みを感じさせてくれます。私はこれでハマりました(笑)
インスタントビビン麺&チョル麺をさらに美味しくさせるコツ
ここではさらに美味しくさせるインスタントビビン麺&チョル麺の作り方のコツを6つご紹介します。
【コツ1】麺はしっかりほぐしてから鍋に入れる
袋から出した麺はだいたい麺同士が引っ付いて塊になっています。しっかりほぐしてから鍋に入れましょう。また麺を鍋に入れたら、しっかり混ぜながら茹でましょう。
そうしないと規定時間茹でても、ところどころ、だまができてしまいます。口にしたとき、まだ茹で上がってなかったときの不快感は想像以上です。
【コツ2】茹で終わったらすぐに流水で洗う
冷麺はコシが命です。茹で上がったら素早くザルに上げ、すぐに流水で洗いましょう。
【コツ3】アルコールを落とす
生麺タイプの麺には品質保持のため、アルコールが加えられています。このアルコールが残るとツーンとしたエグみの原因になるので、茹で上がったら流水でしっかりと洗い流しましょう。
【コツ4】冷麺用のステンレス器を用意する
形から入るという言葉がありますが、冷麺用のステンレス器は見た目だけではありません。ステンレス器は保冷性が抜群に優れており、暖房をつけた部屋でも食べきるまで氷が溶けることはありません。私はamazonで購入しましたが買って正解でした。ただし保温性も素晴らしいので熱いものを入れると熱くて持てなくなります笑
私が買ったおすすめ冷麺用ステンレス器はこちら。
インスタントビビン麺&チョル麺の定番トッピング・具材
ここではビビン麺&チョル麺によく使われる具材・トッピングをご紹介します。以下の一覧を参考にビビン麺&チョル麺に盛り付けて華やかさを演出しましょう。
・きゅうり | ・大根 |
・白菜キムチ | ・ゆで卵 |
・牛チャーシュー | ・豚チャーシュー |
・白ゴマ | ・かいわれ大根 |
インスタントビビン麺&チョル麺が買える場所
今回、紹介したすべてのインスタントビビン麺&チョル麺はamazon、楽天、Yahoo!ショッピングで購入できます。ネットで買った方が値段が安く、持ち運びの負担がないのでおすすめです。
また東京のJR新大久保駅近くにあるスーパーで買うこともできます。ここでは品揃えがいい3店舗のスーパーをご紹介します。
韓国広場
【住所】東京都新宿区歌舞伎町2-31−11
【営業時間】8:00〜23:00(年中無休)
チョンガーネ(총각네)
【住所】東京都新宿区百人町2-1-2 K-PLAZA2 1F
【営業時間】10:00〜22:30(年中無休)
ソウル市場
【住所】東京都新宿区大久保1-16−15 豊生堂ビル1F
【営業時間】9:00〜24:00(年中無休)
まとめ
今回は日本国内から通販で購入できるインスタントビビン麺&チョル麺のみを紹介しました。
ぜひ、いろんなビビン麺を試してみて、推しビビン麺を見つけてください。
以上、市販のおすすめインスタントビビン麺&チョル麺12選のレビューでした!
インスタント冷麺のレビューは以下をどうぞ。
ビビン麺のレシピや歴史などの詳しい説明については以下をどうぞ。